ドラえもんの題材にもなったエイプリールフール

ドラえもんとエイプリルフール

子供のみならず、大人にも人気のあるドラえもん。

そのドラえもんの中にも、エイプリルフールを題材にしたものがあるというのをご存知でしょうか?

 

それは、雑誌「小学三年生」1974年3月号に記載された「さよならドラえもん」と「小学四年生」の同年4月号に掲載された「帰ってきたドラえもん」が原作となっていると言われています。

 

ドラえもん

 

 

さよならドラえもん ストーリー

ガキ大将のジャイアンに、いつものようにいじめられ「ドラえも〜ん」と泣きつくのび太。

 

だが、いつもは御説教したり、一緒に腹を立てて、ばばーんと秘密道具を出してくれるドラえもんが、憂鬱そうな感じを見せる。
ドラえもんは、未来の世界に帰らなくては行けなくなったが、それを言い出せずに悩んでいたのだ。

 

別れが辛そうなドラえもんに、必死に引きとめていたのび太も、周りから「いつまでも、人に頼ってばかりでは、一人前になれない」「ドラえもんにも都合がある」と説得され、最後はドラえもんとの「別れ」を受け入れる。

 

二人でいれる最後の夜、のび太とドラえもんは二人で町を散歩するが、途中、ドラえもんがその場を少し離れた間に、ジャイアンがやってくる。
相変わらずの言いがかりを付けて、のび太に喧嘩を仕掛けてくるジャイアン。

 

いつもなら、ドラえもんに泣きつくのび太も、「これからは、ドラえもんがいなくても僕が頑張らなきゃ!」とドラえもんがこれ以上自分を心配することが無いように、ドラえもんに内緒で、無謀を承知で単身ジャイアンに挑む。

 

ジャイアンにボコボコニされながらも、「自分がしっかりしないと、ドラえもんは安心して未来に帰れない」と何度も何度も必死でつかみいかかり、最後にはジャイアンに「俺の負けだ」と言わせる。

 

駆け付けたドラえもんに抱えられながら、帰る道々、自分はジャイアンに勝ったと誇り、「もう、自分は大丈夫だから、安心して未来に帰って」とうわごとのように繰り返す。ドラえもんは、大泣きしながらその言葉を聞いていた。

 

家に戻り、眠りについたのび太の横に座り、その寝顔を涙を流しながら見守っていたドラえもん。
しかし、まぶしい陽光がさした時には、すでにドラえもんの姿は無かった。

 

 


 

学年別の雑誌は、4月には読者が次学年誌に移るため、次学年誌に掲載されるものは3月号で最終回が描かれることが多く、ドラえもんの場合も、様々な状況下で終了という話も出たのですが、連載が続行されることになったと言われています。

 

 

ドラえもんがいなくなるというのが、ちょっとした冗談だったのかもしれませんね。